旅芸人一座のショーが、今まさに始まろうとしている―。
カリスマ的なリーディングプレーヤーが登場し、観客を大いに魅了する。
人生という壮大な旅物語、ミステリアスな陰謀、
心温まる笑いとロマンス、そして奇想天外なイリュージョン!
永遠に忘れられないドラマが幕を開ける。

一座が披露するのは、若き王子ピピンの物語。
大学で学問を修めたピピンは、人生の大いなる目的を模索していた。
広い空のどこかに自分の居場所はあるのかと自問し、輝かしい未来を夢見ていた。
父・チャールズ王が統治する故郷に戻ったピピンだが、義母ファストラーダや貴族、
廷臣ら取り巻きに邪魔され、父親となかなか触れあえない。
戦を控えたチャールズは、ファストラーダとの間に生まれたルイスら、
兵士たちの戦意を奮い立たせていた。
父に認めてもらいたいピピンは、戦への同行を志願する。
しかし、ピピンは戦の空虚さに気付き、
もっと別の<特別な何か>(=Extraordinary)を求めて旅に出る。
王子として生まれ、富も教養も手に入れたピピンが持たぬものとは何か…。
人生に迷い、答えを求めて祖母バーサを訪ねたピピン。
バーサは「悩んでばかりで大切な時間を無駄にせず、
人生を楽しみなさい」と孫息子を優しく諭す。
祖母の自由な生き方に感化されて旅を続けるピピンは、
さまざまな愛のかたちを知るが、やがて心を伴わない愛は無意味だと悟る。

リーディングプレーヤーがピピンに、
父が国で暴政をしていると告げると、ピピンは帰国して革命を企てる。
ファストラーダはチャールズ王とピピンのいざこざを利用して、
実息ルイスを王座につけようと画策するが、
ピピンは父チャールズを暗殺、華々しく王位を次ぐ。
専制君主的だった父と違い、民の為に尽くそうとするピピン。
だが全てが想い通りに進まず、自分が犯した大きな過ちに気付く。
リーディングプレーヤーに「人生をやり直す」ことを懇願すると、
不思議な力で父チャールズが蘇り、再び王座に就く。
リーディングプレーヤーは自己嫌悪に陥るピピンを励ますが、
出口のみつからない旅に疲れ果てた彼は倒れ込んでしまう。

そんなピピンを助けたのは、未亡人のキャサリンだった。
幼い息子テオを育て、亡夫が遺した農場を切盛りする彼女は、
ピピンに手伝いを頼む。家事や家畜の世話、
畑仕事に明け暮れる単調な生活は自分に合わないと語るピピンだが、
テオとのふれあいをきっかけに気力を取り戻し、
また、キャサリンの優しさに想いを寄せ始める。

  素朴で平穏な日々に心癒されながらも、
ピピンはかつて求めた<特別な何か>への渇望に駆られ、
キャサリンとテオの元を去ることに。
リーディングプレーヤーと一座のメンバーは、
ピピンの旅路に相応しいグランドフィナーレをお膳立てし、
彼はついに「特別な人生」を手に入れようとする。
熱狂に沸くショーのクライマックスで、ピピンの目に映ったものとは……